第29回清掃・登山道整備活動

 この一週間、丹沢では雪の降る日が多く凍結などで通行が心配されたコースもありましたが、当日は晴れ上がった青空に表尾根の白いスカイラインが浮かび上がる絶好の日和に恵まれたなか2011年3月5日(土)第29回清掃・登山道整備活動が227名(内非会員1人)の参加者と関係者の方々のご協力とご支援により盛大に実施されました。
二年続けて雨の活動もあって、今回の参加者数が減少する懸念もありましたが一昨年の200名を大きく超え、会員の皆様の熱意と自然保護への関心の高さを改めて知ることが出来ました。
清掃活動は、大倉バス停付近及び大倉尾根は毎月の月例山行で利用している事もあって4コースを設定し、ヤビツ峠付近の2コースを加えた6コースでゴミ収集を行いました。
今年の清掃コース参加者は171名、収集したゴミはパークセンター裏のバス駐車場で計測した結果304kgで、処分を秦野市に依頼しました。
清掃2班 林道下ゴミ収集 清掃5班 蓑毛-ヤビツ


清掃活動は昨年と同様に4コースに分かれて行いました。大倉バス停付近及び塔ノ岳への登山道周辺の清掃活動は、会の自然保護活動の出発点であることから、会が設立以後毎年継続しています。今年の参加者は101人で収集したゴミはビジターセンター裏の駐車場で計量し、その総量は268kgとなりました。
                               
清掃1〜3コースは戸川公園・三廻部林道・戸川林道周辺で行われ、林道周辺には、一般の生活ゴミや産業廃棄物の不法投棄が相変わらず目立ちます。毎年同じ箇所で清掃活動を実施していますが、毎年同じ量のゴミを収集しているのが現状です。
清掃4コースは大倉から金冷やし・鍋割山・二股の長いコースで登山道には登山者によるゴミは少なく、年々この清掃活動による啓蒙が効果として現れていることを実感します。しかし、登山道周辺に放置された旧営業関係者による廃棄物が、丹沢の尾根筋に点在することは以前から知られています。今回も天神平で新たに見つかったゴミを全て持ち出すには、人員及び時間的に無理とリーダーの適切な判断により、その一部を雨中にもかかわらず、長時間背負い歩き続けたことは特筆すべき内容でした。そして清掃活動終了後の発表会でこの4コースに関する報告が出来なかった点について大いに反省しています。

戸沢林道 投棄された自転車
清掃6班 三ノ塔
登山道のゴミは登山者のマナー向上もあって大幅に減っています。ただし、旧小屋跡と見られる付近で、埋められた不燃ゴミが表土の流失により露出してきています。ヤビツ・ニノ塔など改めて調査して撤去など関係団体と協議することにしています。
また林道周辺の傾斜地には、一般の生活ゴミや産業廃棄物の不法投棄が相変わらず目に付きます。毎年同じコースで清掃活動を実施しているにもかかわらず毎年同じ量のゴミを収集しているのが現状です。林道周辺の清掃活動も貴重な水源を守る上で今後も継続していきますが、具体的な不法投棄防止策について秦野市と意見交換を行うことにします。
清掃活動に登山道整備が加わって6回を数え、水切りは今回の雑事場を加え37箇所になり、ヌカルミ対策はウッドチップから岩礫に替えた方式を今年から始めました。

整備1班 ヌカルミ対策 整備2班 野外卓


登山道整備活動の1班は雑事場で水切りとヌカルミ対策、2班は一本松ベンチで野外卓の設置、3班は駒止めベンチ付近と富士見平手前でそれぞれヌカルミ対策を行いました。
一本松ベンチにある3台の野外卓のうち1台は昨年3月交換し、整備2班が2台設置したあと老朽化した1台の撤去を行いました。

整備3コース ヌカルミ対策と一輪車


午後3時10分から秦野戸川公園パークセンター前の広場で報告集会を行いました。鎌田理事長の挨拶に続き、県自然保護環境保全センター萩原自然保護課長から清掃・整備活動に関しての謝辞、地元秦野市北村観光課長の挨拶終了後、早咲き桜をバックにして記念写真を撮り閉会しました。
丹沢大山自然再生活動の大きな活動として注目されている県民協働事業に参加して4年が経過しますが、これからも私たち一人ひとりの小さな力を集めて大切な丹沢の自然を守り、再生する活動にご理解とご協力をお願いします。



以下に活動中の写真を8枚ほど掲載します。

   
   
   
   
第28回清掃・登山道整備活動(2010/03) 
第27回清掃・登山道整備活動(2009/03) 
第26回清掃・登山道整備活動(2008/04)
第25回清掃・登山道整備活動(2007/04)
第24回清掃・登山道整備活動(2006/04)
第23回清掃登山(2005/04)