5月の丹沢、6月の日光の男体山での準備山行2回目を経て、北海道の表大雪の山行を実施しました。避難小屋に2泊し、下山後に温泉宿泊りの3泊4日でした。
日 程:2015年7月10日(金)~13日(月)
行程 10日(金) 黒岳登頂 天候:快晴 歩行時間:2時間15分 羽田空港6:50発のエアドゥ001便に搭乗し、新千歳空港に8:20頃に着く。レンタカーのカウンターで受付を済ませる。山用のガスカートリッジは航空機に持ち込めないので、空港のお店で購入する。9時開店だが、少し前に開くので、すぐに買うことができる。レンタカー会社の送迎バスで営業所まで行き、手続きをして、9:20に出発する。
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落日後の烏帽子岳~北鎮岳 |
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11日(土) 北海岳・旭岳/北鎮岳・白雲岳登頂 天候:快晴 歩行時間:7時間35分
朝4時起床とし、朝食の準備を始める。メニューは、前夜のごはんを利用した雑炊だ。小屋の管理人さんに尋ねると、桂月岳でご来光を拝むには、2時半に起きて登らないと間に合わないというお話だったので、諦めたのだ。朝日は3時半頃に昇るとのこと。 5時半に出発して、北海岳を目指す。そこまでは重いザックを担いでいく。まずは赤石川まで下る。15分ほどで川に出るが、途中の雪渓が広く、川は結構水量が多い。手前の方は飛び石伝いで渡り、後半はロープの網が掛けられた石を通って渡る。 北海岳までの登山道の脇にもたくさんの高山植物が咲いている。 御鉢平が見えているが、噴煙は特に上がっていない。ここにザックをデポし、サブザックで旭岳方面に行くことにする。小生だけは旭岳ではなく、登ったことのない北海道第2の高峰である北鎮岳(ほくちんだけ)を往復してくることにし、少し先に出発する。 【岡野屋単独歩行 - 北鎮岳往復】 【他の5名の歩行- 旭岳往復】 そのまま松田岳経由で北海岳まで戻る。デポしたザックを再び担いで、白雲分岐に向かう。まずは、緩やかな斜面を下り、北海平を通る。この辺りは、登山道の両側にお花畑があり、背の低い高山植物がコケむしているように見渡す限り広がっている。紫色の花がたくさん咲いていて、後で白雲岳避難小屋に着いてから詳しい方にエゾオヤマノエンドウだと教えていただく。大雪山らしいチョウもよく見掛ける。 |
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北海岳と雪渓 |
北鎮岳・ 凌雲岳とエゾコザクラと雪渓 |
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赤石川の渡渉箇所 |
赤石川の渡渉 |
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北海岳頂上から見た御鉢平と 山々 |
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北海岳頂上にて |
タカネスミレ |
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北鎮岳山頂からみた御鉢平と山々 |
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北鎮岳 頂上にて(背景は安足間岳・比布岳・愛別岳) |
ミヤマキンバイ |
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旭岳への最後の登り |
旭岳頂上にて |
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エゾオヤマノエンドウ |
北海平のお花畑と烏帽子岳 |
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白雲分岐への雪渓を歩くメンバー |
白雲岳頂上から見た旭岳 |
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白雲分岐からの下り (トムラウシ山・高根ヶ原と白雲岳避難小屋) |
エゾノリュウキンカ |
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白雲岳避難小屋の前のキバナシオガマ |
白雲岳避難小屋から見たトムラウシ山 |
12日(日) 赤岳・緑岳登頂、高原沼の緑沼往復 晴れ・風が強い 歩行時間:6時間45分 前日と同じく4時に起床して、朝食の準備をする。力うどんをいただき、出発の準備をする。 白雲岳には前日のうちに登ったので、急斜面を登る必要がない。一旦、板垣新道を通って、緑岳から小泉岳に至る尾根に向かう。 雪渓を通りながら沢筋まで下り、尾根に向かって登り返すと、分岐に着く。ここにザックをデポして、サブザックを背負い小泉岳経由で赤岳まで行くことにする。さらに駒草平まで行くことも検討したが、コマクサはもう見掛けたので止めることにし、その分、下山後に高原沼散策をすることにする。 分岐の周辺には、小屋で聞いていたとおり、ホソバノウルップソウ、チョウノスケソウとキバナシオガマが咲いている。エゾオヤマノエンドウもたくさん咲いている。 小泉岳への登りは緩やかな斜面で、登山道の両側にお花畑が広がっている。たくさん咲いているので、ついカメラを向けてしまう。ちょうど良い時期に来たと思う。 風が強いが気温は低くはない。下界ではさぞ気温が高いことだろうと思う。 南には緑岳とその右に高根ヶ原、忠別岳、トムラウシ山方面が見える。その向こうに見えるのは、オプタテシケ山から美瑛岳・十勝岳に連なる十勝連山だろうと思う。また、西の方には石狩岳やニペソツ山方面が見える。 小泉岳まではずっとお花畑が続く。小泉岳は山頂の標識が無ければ頂上がどこかわからないような所だ。 小泉分岐で右に道を取り、赤岳まで下って行く。黒岳石室で見て、初めに赤岳だと思った山は烏帽子岳で、その手前にあるちょっと小ぶりなピークが赤岳だ。 赤岳山頂には、ちょっとした岩があり、三角点は少し北にあるが、この岩の所の方が標高は少し高く、頂上らしいところだ。岩の手前で記念写真を撮る。また、岩の上に登って写真も撮ってもらう。 ここまででまた小泉岳の方に戻る。 ザックをデポした板垣新道の分岐まで戻り、緑岳に向かう。 緑岳までの登山道の両側にも、ずっとお花畑が広がっている。 緑岳に着くと、ここからの展望がまた素晴らしい。北西から南、北東の方向の山々がよく見えるし、南の手前下の方の登山道や高原沼方面もよく見える。 十分に満足してから下山を開始する。 下山道は岩の多い急な斜面をジグザグに下って行く。メンバーの多くは岩・沢をやっているので、こういう地形は楽々と進む。 急な斜面を下り終えると、道は東に向かい、ほとんど平らな登山道となる。花もヒメイソツツジが多くなる。 しばらく進んでいくと道が南の方向になり傾斜が出てくる。また、雪渓を渡る所が多くなる。 何か所か雪渓を通って行くと、湿原に出る。ここが第二花畑だ。木道が敷かれていて、エゾコザクラやチングルマなどがたくさん咲いている。 第二花畑を抜けて少し下ると、今度は第一花畑に出る。ここにはミヤマリンドウも咲いている。 振り返ると緑岳のなだらかな山容が見える。ここで休憩とし、昼食をとる。 急坂の樹林帯を下って行くと、大雪高原山荘のある緑岳登山口に着く。コースタイムが1時間となっているが、40分で着く。登山口の近くには温泉の源泉が2か所あり、1か所は黒いタールのような泥からブクブクと高温の温泉が湧きだしている。 チェクインをしてから、高原沼を散策することにする。 山荘の近くにあるヒグマ情報センターに行って聞いてみると、この時間からだと緑沼までで帰ってくるようにとの指示を受ける。緑沼では遅くとも15時までに戻ってくるようにとのお話だ。ヒグマは早朝と夕方が行動時間だからだろう。散策道はセンターの中には行った所に入口がある。 センターの方に尋ねると道は登山道ですよとのことだったが、確かにあまり平らではなく、結構アップダウンがある。道の脇には大きな葉のフキとお化けのようなミズバショウの葉がたくさんある。他では見なかったラッパ状の黄色い花もある。ミズバショウの花が咲いている所もある。 ヤンベ温泉分岐まで行き、一旦道を右に取り、ヤンベ温泉の展望所まで5分ほど登る。説明板によると、90度のお湯が沸きだしていて、グツグツ湧き出して煮えたぎっているとのを地獄現象というとのこと。 分岐まで戻ると、MIさんとHMさんは先に宿まで戻ることになり、残りの4名で緑沼に向かう。 しばらく歩いていると黄色いエゾノリュウキンカが咲いている。沼までは結構遠い。 木道のある湿地に出ると、エゾコザクラの群落があり、振り返ると緑岳が見える。少し行くと、やっと土俵沼に着く。形が相撲の土俵に似ていることから名付けられたそうだ。 少し行くとミズバショウの咲くバショウ沼に着く。その先が滝の見える滝見沼だ。さらにその先が目的地にした緑沼だ。手前の3つの沼よりは大きく、ゆったりとした良い所だ。前方に忠別岳と高根ヶ原が見える。この付近にはナナカマドがたくさん生えていて、毎年9月20日頃が紅葉の見頃だそうだ。 ヒグマ情報センターまで戻ってくると14時半だ。MIさんが窓から顔を出して迎えてくれる。我々は、ストレッチをしてから宿に入る。 下山後の温泉は何と言っても良いものだ。ここの源泉は70度あるとのことで、内湯の温度が高い。露天風呂は少し低いので入りやすい。 夕食ではマスの塩焼きや鴨鍋などがあり、北海道CLASSICビールで乾杯し、美味しくいただく。 また、イワナの骨酒と山ブドウワインも美味しくいただく。 夕食後に、談話室にある高山植物の本が詳しいので、これを見る。 再度、温泉に入ると、露天風呂で他の宿泊客の方と山談義が盛り上がる。
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13日(月) 観光 雨 歩行時間:なし 朝起きると、雨が降っている。また温泉に行く。夕方18時頃から男湯と女湯が入れ替わっているが、朝は前夜と同じだ。 朝食は7時からいただく。バイキング方式だ。なかなか美味しい。 必要なものだけをサブザックに入れて、ほとんどのものをザックに詰めて、宅急便で送る手配をする。これで帰りは楽で、羽田空港では到着後に直ぐに電車に向かうことができる。 層雲峡への送迎車は10時発の予定だったが、我々だけということで、30分ほど早くスタートしていただける。ロープウェイ駐車場まで送っていただける。50分ほどで到着する。 運転していたスタッフの方のお話では、前日の旭川市内は気温が30度に達し、冷房がないのでとても暑かったとのこと。紅葉の9月20日頃の大雪高原山荘は人気が高く、前年の11月1日から予約受付開始だそうで、直ぐに一杯になるらしい。 レンタカーで美瑛に向かい、国道237号線沿いの「ぜるぶの丘」に立ち寄る。色とりどりの花畑が広がっていて、展望所からはスカイラインのCMで使われたケンとメリーの木を見ることができる。 続いて、新栄の丘に行く。ここからは十勝岳連峰も見えるようだが、この日は雨なので霞んでいてよく見えない。ジャガイモ畑が広がっていて、気持ちの良い所だ。富良野に入ってからは、富田ファームに立ち寄る。 レンタカーを返却すると、まだ17時過ぎと早い。送迎バスで新千歳空港まで行き、まずはチェックインの後、お土産を買ってから、2階のレストランで反省会とする。お店は海鮮の美味しそうな「きたみなと」にする。千歳の地ビール「ピリカワッカ」の生で乾杯する。美味しいビールだ。お刺身の盛合わせやじゃがバターなどを食べながら歓談する。ビールの次は、礼文島こんぶ焼酎のボトルを注文する。 2時間ほど盛り上がってから、搭乗口に向かう。20:40発のエアドゥ036便は、定刻より約10分早く羽田空港に到着する。 翌年も北海道山行の実施しようという話がまとまり、4日間の北海道山行を満足のうちに終える。
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