六合目から45分ほど歩いてから右に曲がる所で休憩を取る。ツアー登山者の団体を見ると1グループ50名くらいいるが、ツアーガイドは1名か2名しかいないようだ。
少し登って七合目花小屋が近づいてくると急に前が詰まって進めなくなる。ツアーガイドに人のお話では、道が急に狭くなるのでどうしても渋滞が始まるとのこと。確かに花小屋の手前は狭い道になり、その先は岩場の登りとなり、1列でしか歩くことができない。それまでは5、6列だったので、渋滞する訳だ。岩場の登山道脇にはイワツメクサやフジハタザオ、タカネニガナが咲いている。
しばらく渋滞しながら登るとやっと宿泊する七合目トモエ館に到着する。16時前に着いたのでほっとする。受付して部屋に案内してもらうと、2階の右奥突き当りの部屋だ。天井が低いが個室のイメージだ。
夕食は到着順に呼ばれるとのことで、我々は17時少し前の予定とのお話なので、それまで荷物の整理をしたり、外に出てみたりする。外ではずっと渋滞が続いており、ほとんどの登山者が八合目まで登るらしい。薄暗くなるまで登山者がいる。
富士山のトイレは利用料金が1回200円になっており、小屋に宿泊する場合も1回だけ支払うようにとのこと。中に入るとかなりきれいになっている。
夕食は発砲スチロールの容器に入ったハンバーグカレーだ。お茶は1杯だけでいずれもお代りはできない。金曜日料金で2食付7,500円なのでこんなものかと思う。
翌日は当初は4時出発の計画だったが、渋滞が続きそうなので、1時半起床に変更する。このため、早い就寝にしようということで、18時頃から順次床に就く。小生はなかなか寝付けず、トイレに行ったりして20時前に寝付く。
11日(土) 天候:曇り時々晴れ 合計歩行時間:8時間10分
行程・時間(5分刻み):
七合目トモエ館[2:20発] →(45分)→ 七合目東洋館前[3:05-10]
→(35分)→ 八合目太子館前[3:45-50] →(10分)→ 八合目蓬莱館[4:00通過]
→(30分)→ 八合目白雲荘前[4:30-40] →(10分)→ 八合目元祖室富士山天拝宮[4:50通過]
→(20分)→ 本八合目富士山ホテル[5:10通過] →(5分)→ 本八合目トモエ館前[5:15-25]
→(20分)→ 八合五勺御来光館前[5:45-50] →(30分)→ 九合目[6:20-30]
→(35分)→ 久須志神社(浅間大社奥宮)[7:05-10] →(5分)→ 山口屋支店[7:15-45、朝食]
→(10分)→ 白山岳分岐[7:55、ザックをデポ] →(5分)→ 白山岳頂上[8:00-05]
→(5分)→ 白山岳分岐[8:10-15] →(35分)→ 剣ヶ峰頂上[8:50-9:10]
→(15分)→ 浅間大社奥宮(山頂郵便局)[9:25-35] →(25分)→ 吉田口下山口(トイレ)[10:00-10]
→(40分)→ 下山道分岐[10:50通過] →(5分)→ 須走口八合目下江戸屋前[10:55-11:00]
→(30分)→ 緊急避難所前[11:30-55、昼食] →(20分)→ 七合目公衆トイレ[12:15-25]
→(25分)→ 六合目吉田口分岐[12:50-13:00] →(5分)→ 六合目安全指導センター[13:05-10]
→(15分)→ 泉ヶ滝[13:25通過] →(10分)→ 富士スバルライン五合目バス停[13:35着]
五合目バス停14:10発 <富士山駅行き登山バス> 河口湖駅前15:00着
河口湖駅前15:10発 <民宿送迎車> 温泉民宿「丸弥荘」15:20着
渋滞を避けるため、1時半に起きる。また、高山病対策としてゆっくり歩くことも考える。準備をしてストレッチの後、2時20分に出発する。真っ暗な中、ヘッドランプを点けて歩き始める。急な岩場の道が続くので、ゆっくり歩いて登る。休憩を頻繁に取り、無理をしないように歩く。
4時半頃になると空が明るくなってくる。しかし、東の空には雲が低く垂れこめていて、ご来光は雲で隠れていて拝むのは難しそうだ。少しするとヘッドランプは不要になってくる。5時頃になるとかなり明るくなってくる。この辺りからは石垣を築いた少し幅広い歩きやすい道となる。
途中で頭痛がするので頂上まで登るのは難しいかも知れないという申し出メンバーからある。しかし、下山道は離れているし、ゆっくり歩くのでもう少しがんばってもらうように励ます。
ペースを落としてゆっくり登る。九合目まで登ると上の方はガスが掛かっている。下を見ると雲海があり、我々も雲の上にいることが分かる。太陽は雲に隠れているが、ボーッと見える。10分休憩して少し食べ物を口にする。
さらに登って行くと頂上手前の白い鳥居が見えてくる。これをくぐってひと登りすると、久須志神社(浅間大社奥宮)に到着する。みんなやっと着いたという達成感に浸る。
お参りをしてから一番近い茶店の山口屋支店に入る。ここで朝食をとることにするが、まずトイレを利用する。山頂のトイレは吉田口下山口の所にある。ここには番人もいて、利用料は300円だ。七合目トモエ館の朝食はお弁当だったので、これを食べることにし、800円のとん汁を注文する。頂上なのでさすがに何でも高い。お弁当は赤飯でなかなか美味しい。
食後は反時計回りにお鉢巡りをすることにし、まずは白山岳の分岐まで行く。標識は何もなく、登る人はいない。我々は荷物をデポし、全員が空身で登り始める。5分強で頂上に着く。三角点はあるが、標識はない。簡単な鳥居だけの祠がある。ガスが掛かっていて展望はないが、記念撮影をしてから下山する。
お鉢巡りコースに戻り、少し進むと右手に小内院が見える。結構万年雪が残っている。歩くにつれて次第にガスが晴れてくる。天気予報は元々下り坂の予報で、雨が降るものと覚悟を決めていたので、これは大歓迎だ。振り返ると白山岳のピークが見える。
剣ヶ峰頂上まで登ると、測候所跡の白いドームは取り払われている。「日本最高峰富士山剣ヶ峰」と書かれた立派な標石がある。ガスが完全に晴れて大内院もよく見えるようになる。万年雪は小内院よりも少ないようだ。全員で記念撮影をする。結局、誰も高山病に苦しむことなく、全員が剣ヶ峰と白山岳の両方の登頂に成功する。
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